「お・ち・な・い」の徹底で 防ごう、大型車の車輪脱落事故

大型車では、タイヤ交換などホイール脱着時の「不適切」な取り扱いによる車輪脱落事故が発生しています。タイヤ交換作業にあたっては、車載の取扱説明書のほか、車輪脱落を防ぐ4つのポイント「お・ち・な・い」、ホイールボルト・ナットの潤滑および清掃などホイールナット締め付け時の注意点を意識しましょう。事業者やドライバー、整備工場の皆さまには正しい交換作業をお願いします。

【車輪脱落を防ぐ4つのポイント「お・ち・な・い」】

・「お」とさない! 脱落防止はまず点検。

事前の正しい点検が大きな事故を未然に防ぐ唯一かつ最善な手段です。

・「ち」ゃんと清掃、ちゃんと給脂!

ボルト、ナットの錆や汚れを落とし、エンジンオイルなどを塗布してください

ナットをボルトの奥まで回転させたとき、ナットやワッシャーがスムーズに回転するか点検します。

ワッシャーが固着していたりはずれかかっている場合は、ナットを交換してください

・「な」ット締め、トルクレンチを必ず使用!

適正なトルクレンチを用いて規定のトルクで確実に締め付けます

初期なじみのため、タイヤ交換後50~100km走行後を目安に増し締めを実施してください

・「い」ちにち一回、緩みの点検!

運行前にボルト、ナットを目で見て手で触って点検

特に脱落が多い左後輪は重点的に点検を

ホイールナットの緩みが一目でわかり、高精度な点検が誰でも手軽にできる「連結式ナット回転指示インジケーター」

使用方法は動画でご確認いただけます。

正しい点検方法を 動画でチェック!

 

【その他、ホイールナット締め付け時の注意点】

・ホイールボルト、ナットの潤滑について(ISO方式)

ホイールボルト、ナットのねじ部と、ナットとワッシャーとのすき間にエンジンオイルなど指定の潤滑剤を薄く塗布し、回転させて油をなじませます。

ワッシャーがスムーズに回転するか点検し、スムーズに回転しない場合はナットを交換してください。

ナットの座面(ディスクホイールとの当たり面)には塗布しないでください。

 

・ディスクホイール、ハブ、ホイールボルト、ナットの清掃について

ディスクホイール取付面、ホイールナット当たり面、ハブ取付面(ISO方式では、ハブのはめ合い部も)、ホイールボルト、ナットの錆やゴミ、泥、追加塗装などを取り除きます。

 

【ホイール締付け方式】

ホイールの締付け方式には、球面座で締め付けるJIS方式と、平面座で締め付けるISO方式があります。

また「排出ガス規制・ポスト新長期規制適合」大型車から、左右輪・右ねじとする「新・ISO方式」を採用しました。

自工会 大型車車輪脱落事故防止特設ページ