コロナ禍で中止していた自動車メーカーのファン感謝イベントが復活

自動車メーカー各社によるユーザー向け、ファン感謝イベントが10月から12月にかけて行われました。いずれも新型コロナウイルスの感染拡大を受けて中止していましたが、今年は感染対策に万全を期して実施。早朝から駆け付けた多くの来場者は、和やかな雰囲気の中で行われた様々なプログラムを楽しみました。
 

■Honda Racing THANKS DAY 2022

本田技研工業は11月27日、モビリティリゾートもてぎ(栃木県茂木町)でモータースポーツファン感謝イベント「Honda Racing THANKS DAY 2022」を開催しました。14回目を迎えたサンクスデー。もてぎでの開催は3年ぶりで、約2万人のファンが集まりました。
イベントには国内外の二輪、四輪レースカテゴリーの選手とレーシングマシンが集結。レースマシンのデモ走行やライダー・ドライバーによるカート大会、スーパーGT参戦マシンと市販車の混合レースなど、二輪、四輪の両レースに挑戦するHondaならではのプログラムが行われました。

大きな注目を集めたF1マシンのデモ走行では、マックス・フェルスタッペン選手が21年のF1ドライバーズチャンピオンを獲得した「レッドブル・ホンダRB16B」、20年にピエール・ガスリー選手がイタリアGPで初優勝を飾った「アルファタウリ・ホンダAT01」の2台のF1マシンが走行しました。

オープニングセレモニーでは、ホンダの倉石誠司会長が「二輪、四輪レースを合同で行う新しいホンダレーシングとして初めての年。さまざまなカテゴリーでタイトルを取ることができた」と感謝の言葉を述べました。


二輪・四輪のプロレーサーによる白熱のバトルで盛り上がったカート大会

■NISMO FESTIVAL at FUJI SPEEDWAY 2022

日産モータースポーツ&カスタマイズは12月4日、富士スピードウェイ(静岡県小山町)で、「NISMO FESTIVAL at FUJI SPEEDWAY 2022」を開催しました。3年ぶりの開催で、日産にちなんだ“23”回目の開催となりました。
約3万人のファンが集結した今年のイベント。往年のレースマシンがデモ走行を行うプログラムでは「Z is back in the race」と銘打ち、日産のモータースポーツ活動の歴史を彩る歴代Zが登場しました。

SUPER GTに参戦する最新型の「NISSAN Z GT500」に加え、LY28型エンジンを搭載した「フェアレディ240ZG(1973年)」、SUPER GTの前身であるJGTCでチャンピオンを獲得した「XANAVI NISMO Z(2004年)」などがデモ走行を実施。米国IMSAシリーズに出場した「IMSA GTO 300ZX」も展示され、来シーズンにデビューを果たす「NISSAN Z GT4」のコンセプトモデルも走行しました。

イベントを締めくくるフィナーレでは、今シーズンSUPER GTとスーパー耐久で日産陣営に3冠をもたらした3チームがファンにチャンピオン獲得を報告し、喜びを分かち合いました。

今年の主役はフェアレディZ。イベントでは新旧のGTマシンなどがデモ走行

■MAZDA FAN FESTA 2022 IN OKAYAMA

マツダは11月5、6日、岡山国際サーキット(岡山県美作市)でファン参加型イベント「 MAZDA FAN FESTA 2022 IN OKAYAMA」を開催しました。レーシングシミュレーターを使ったeスポーツ体験やレース車両への同乗体験会など、モータースポーツの楽しさや魅力に触れられるコンテンツを用意。新たにスーパー耐久シリーズに参戦する車両「MAZDA3 Bio concept」のアンベールやデモ走行も行われるなど、2日間で約4500人が参加しました。
マツダは、今年4月からモータースポーツを身近に感じてもらおうと「倶楽部MAZDA SPIRIT RACING」の活動をスタートしました。活動開始後、初めてのリアルのファンイベントで、参加者はモータースポーツへの興味を深めました。

モータースポーツの楽しさを伝える多数のコンテンツが用意された

■YAMAHA Motorcycle Day 2022

ヤマハ発動機販売は10月22日、ファン交流イベント「YAMAHA Motorcycle Day 2022」を、ふじてんリゾート(山梨県鳴沢村)で開催しました。約5000人のヤマハオーナーやファンが集まり、3年ぶりのイベントを楽しみました。

会場ではラインアップしているほぼすべてのスポーツモデルのTouch & Tryを実施。フロント二輪機構の「LMW(リーニング・マルチ・ホイール)」を備えたフロント2輪の小型電動立ち乗りモビリティ「TRITOWN」の展示とデモンストレーション、ヤマハ発動機の車両実験部の有志によってTW200にLMWを組み合わせた「TMW(Tough & Multipurpose wheeler)」も展示されました。スペシャルカラーリングのプロトタイプモデルも展示され、来場者の注目を集めていました。

参加者同士の交流も活発に行われていた

■JAF MOTORSPORT JAPAN 2022

11月19、20日には、自動車メーカーの垣根を超えて国内モータースポーツの振興を図るイベント「JAF MOTORSPORT JAPAN 2022」(主催:日本自動車連盟、自工会ほか後援)が3年ぶりに行われました。会場は東京・お台場。東京有数の観光スポットだけあって、レースファンのみならず偶然に居合わせた買い物客なども含め、2日間で 約7万3000人が来場しました。

会場ではドリフト競技のD1マシンなどによるデモ走行のほか、電気自動車(EV/BEV)と燃料電池車(FCV/FCEV)のみで行う競技「JAFエコラリー東京 デモンストレーション」も実施。「未来のモータースポーツを見据えた」(JAF坂口正芳会長)新たなモータースポーツの提案も行いました。

D1マシンによる追走競技のデモ走行

 

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