第9回BIKE LOVE FORUMを開催

11月22日に第9回「BIKE LOVE FORUM」(バイクラブフォーラム、BLF)を開催しました。BLFはとは、バイク⽂化の創造、バイク産業の振興、 市場の発展を目指すためのバイク関連企業・業界団体・経済産業省や地方公共団体等*による取り組みで、2013年から実施されています。

第9回 BIKE LOVE FORUM

今回は『二輪車産業政策ロードマップ2030』の発表を中心に、オンライン記者会見の形式で開催されました。おもな登壇者のコメントは以下の通りです。

 

自工会副会長/二輪車委員会委員長 日髙 祥博

自工会副会長・二輪車委員会委員長 日髙 祥博

BLFは、「素晴らしいバイク文化の創造」を目指すと共に、「二輪車産業の振興・発展」などを図ることを目的に、国、地方公共団体、二輪車関係団体などが一堂に会し、二輪車産業を健全に発展させていくための様々な施策を議論してまいりました。

昨年は、新型コロナ感染症拡大の影響から、大阪で開催を予定しておりました第8回BLFの開催を断念せざるを得ず、また、今年も新型コロナが完全に終息していないことに鑑み、オンラインでの開催となりました。
ニューノーマルと言われる、新たな時代が到来する中で、バイクは「3密」を避ける移動手段としても着目され、その有用性が見直されています。

そうしたバイクを取巻く環境の変化が起きている中で開催する今回のBLFのテーマは、2030年をゴールとする「二輪車産業政策ロードマップ2030」の発表になります。2014年に策定致しました「二輪車産業政策ロードマップ」がゴールとしていた2020年の成果を総括するとともに、(旧ロードマップを策定した時からの環境変化要因を織り込み)2030年に向け国内二輪車産業が目指すゴールと、それを実現させる施策について、二輪車業界自ら活動推進をおこなうもの、行政と一体になって問題解決を図っていきたい活動を具体的に取りまとめました。

また「二輪車産業政策ロードマップ2030」は、4つの政策課題を掲げていますが、いずれも野心的な内容となっています。
加えて、変化の激しい時代にあって、今回策定した各施策も、毎年進捗確認をおこなって変化に対応し、柔軟に見直しを図ってまいります。

二輪車関係団体は、「二輪車産業政策ロードマップ2030」の推進に全力で取り組んでまいります。

 

経済産業省自動車課 吉村 直泰 課長

経済産業省自動車課 吉村 直泰 課長

まず、第9回目のBLFが開催できましたことに対し、心より御礼申し上げます。昨年度の第8回BLFは、コロナウイルス感染拡大を受けて、やむなく中止とさせていただきましたが、今回こうした形で開催を迎えることが出来ましたことは、大変喜ばしく、改めまして、関係の皆さま方のご協力に感謝を申し上げたいと思います。

日髙委員長からご説明ございましたが、今回のバイクラブフォーラムでは、「二輪車産業政策ロードマップ2030」の発表が行われることとなっております。この「二輪車産業政策ロードマップ」は、2014年に、二輪車産業の成長戦略として取りまとめられたものでございます。このロードマップに基づき、これまで継続した取り組みを進めてまいりました。

こうした中、近年では、「カーボンニュートラルへの対応」「新しいモビリティの出現」「コロナ禍におけるニューノーマル」などといった新しい課題が出てきております。こうした環境変化を踏まえながら、引き続き国内二輪車市場全体の活性化を目指すものとして、今回、二輪関係団体を中心として「二輪車産業政策ロードマップ2030」が検討されてきたものです。

国内の二輪車販売は、コロナの影響もございましたが、今年に入りましてから、底打ち反転の明るい兆しが見えて参りました。今後も二輪車ならではの価値を提供し、社会へ果たす責務を遂行しつつ、国内二輪車の市場の活性化を計っていくことが重要です。

また、全ての産業に共通する課題として、カーボンニュートラルへの対応も求められております。カーボンニュートラルはグローバルな課題であり、世界をリードする存在である我が国の二輪車産業は、多様な技術やパワートレインの可能性を追求しながら、カーボンニュートラルの実現に向けて前向きな取組を進めていく必要があると認識しております。また、交通安全、利用環境整備などの継続的な課題にも引き続き対応していく必要があります。

このように二輪車産業に求められる対応は幅広く、こうした取組を2030年に向けて推進し、国内市場の活性化を目指すものとして、今回ロードマップがまとめられました。引き続き、経済産業省としても、ロードマップの取組が円滑に進むよう、最大限サポートしてまいります。

本日のBLFが、バイクへの理解や関心を深めるきっかけとなるよう祈念するとともに、皆さま方の積極的な二輪車産業政策へのご協力をお願い申し上げます。

 

全国オートバイ協同組合連合会 大村直幸 会長

全国オートバイ協同組合連合会 大村直幸 会長

BLF主催団体の総意として、目標達成への決意を表明いたします。

まず、このフォーラムの目標は、次の2つです。一つは、世界に通用する素晴らしいバイク文化の創造。そして、バイク産業の振興、市場の発展等であります。この目標に向かい、議論し活動する。それが私たちです。

先ほど、経済産業省 自動車課 大森課長補佐 様からご説明をいただきました、「二輪車産業政策ロードマップ2030」のとおり、真摯な議論の結果、私たちは4つの目標と、その実施政策を共有することができました。

議論の後は、その具体的な活動であります。この国の素晴らしい「バイク文化」が創造され、関連する産業や市場が大きく発展する。そんな素晴らしい未来への決意を、お伝えしたいと思います。

2020年からのコロナ禍、二輪車の新車の販売実績は大きく伸びました。供給車両の不足等から、新車から中古車まで、その価格が大きく上昇し、この約2年の中で、私たちがハッキリ分かったことが1つだけあります。それは、「小型車はもちろんですが、小型車・原付を中心にまだまだ沢山の方がオートバイを必要としている。そこに大きな市場がある」ということです。もし、車両が必要分供給出来ていたなら、求められるようなバイクがあれば、その上昇幅は、現在の数倍にも至ったと私は思います。

BLF主催団体一同は、日本のオートバイの保有台数を減らさないように必要な車両をその状況下、環境下でしっかりと供給し
「2030年の目標に向けて活動し、必ずこれを達成する」
このことを決意し、ここに表明いたします。

本日ご参加のマスコミの皆さま、ご視聴いただいているライダーや、多くの関係の皆さまに、私たちの活動をご理解いただき、応援をしていただけましたら大変幸いです。

 

BLF全編アーカイブ

二輪車産業政策ロードマップ2030

自工会二輪メディア「MOTOINFO」による解説記事をご参照ください。

二輪車産業政策ロードマップ2030

 

BIKE LOVE FORUM 開催実行委員会メンバー :

経済産業省、(一社)日本自動車工業会、全国オートバイ協同組合連合会、(一社)日本二輪車普及安全協会、日本自動車輸入組合、(一社)日本自動車部品工業会、(一社)日本二輪車オークション協会、(一社)全国二輪車用品連合会、(一社)中古二輪自動車流通協会、三重県、鈴鹿市、静岡県、浜松市、磐田市、熊本県