2021年モータースポーツ総括

自工会広報誌「JAMAGAZINE」12-1月号よりピックアップ

さまざまなカテゴリーで活躍する日本のメーカー&ドライバー

 2021年もさまざまなカテゴリーで日本メーカーによるマシンや日本人ドライバーの活躍がありました。今回は2021年のモータースポーツを振り返ります。

F1世界選手権ではレッドブル・ホンダのM・フェルスタッペン選手がドライバーズ部門のチャンピオンを獲得

 F1世界選手権ではレッドブル・ホンダのM・フェルスタッペン選手が最終戦・最終ラップでトップに立ちドライバーズ部門のチャンピオンを獲得する劇的な幕切れとなりました。ホンダのドライバーズ部門タイトルは91年のA・セナ(マクラーレン・ホンダ)以来となります。ホンダのF1活動は今シーズン限りとなりますが、次世代を見据えたホンダが今後どのようなカテゴリーで活躍していくのかが注目されます。

世界耐久選手権(WEC)の常勝チームとなったトヨタWEC活動をけん引した中嶋一貴選手が今シーズンをもって引退

 世界耐久選手権(WEC)の常勝チームとなったトヨタ。今シーズンもドライバー&マニュファクチャラーのダブルタイトルを獲得しました。シリーズに組み込まれているル・マン24時間レースも完勝しました。このWEC活動をけん引したともいえる中嶋一貴選手が今シーズンをもって引退を発表しました。引退後もトヨタのモータースポーツ活動をけん引する役割を担うことが決まっています。

世界ラリー選手権(WRC)ではトヨタがドライバー&マニュファクチャラータイトルを獲得

 世界ラリー選手権(WRC)ではトヨタがドライバー&マニュファクチャラータイトルを獲得しました。トヨタにとっては通算5回目のマニュファクチャラータイトルとなりました。来シーズンのマシンはこれまでの「WRカー」からハイブリッドシステムを搭載する「Rally1カー」に世代交代されます。ハイブリッド技術の先駆者であるトヨタの新型マシンに注目が集まりそうです。

IMSAシリーズに参戦したマツダは、シリーズ最終戦のプチルマン10時間レースで総合優勝

 北米の耐久レース、IMSAシリーズに参戦するマツダは、シリーズ最終戦のプチルマン10時間レースで総合優勝を果たしました。今シーズンを最後にIMSA参戦プログラムの終了をアナウンスしているマツダにとって有終の美を飾る結果となりました。

 

スーパーGT、GT500クラスでauトムスGRスープラ、GT300クラスでSUBARU BRZ R&D SPORTがタイトルを獲得。星野一樹選手がスーパー GTからの引退。日産GT-Rが勇退

 多くの国内メーカーが参戦するスーパーGTは、GT500クラスではauトムスGRスープラが、GT300クラスではSUBARU BRZ R&D SPORTがそれぞれタイトルを獲得しました。SUBARUは初のGT300クラスタイトル獲得となりました。また、19シーズンの長きにわたり活躍を続けた星野一樹選手がスーパーGTからの引退を表明しました。星野選手はGT300クラスで2度のクラスチャンピオンを獲得しています。マシンではGT500クラスで激戦を繰り広げた日産GT-Rが勇退し、来シーズンからは新型Zでの参戦が発表されました。

 

MotoGPでヤマハのF・クアルタラロ選手がタイトルを獲得、FIM世界耐久選手権(EWC)でスズキがシリーズチャンピオンを獲得、MotoGP界の“レジェンド”バレンティーノ・ロッシ選手が引退

 オートバイの最高峰レース、MotoGPではヤマハのF・クアルタラロ選手がタイトルを獲得。ヤマハとしては2015年以来となる通算18回目のタイトル獲得です。また、オートバイの耐久レースであるFIM世界耐久選手権(EWC)ではスズキがシリーズチャンピオンを獲得しました。一方、MotoGP界の“レジェンド”バレンティーノ・ロッシ選手が引退を表明しました。ロッシ選手はホンダ、ヤマハ両メーカーのマシンでワールドチャンピオンを獲得するなど日本でも大人気のライダーでした。

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