- 2023/07/20
- JAMAGAZINE, バイク, レース
真夏の祭典!鈴鹿8耐が今年も開催
「鈴鹿8耐」の愛称で知られる「2023FIM世界耐久選手権“コカ・コーラ“鈴鹿8時間耐久ロードレース第44回大会」が8月4~6日の3日間、鈴鹿サーキット(三重県鈴鹿市)で開催されます。バイクファンや地元の人にとって夏の風物詩ともなっている8耐の魅力を紹介します。
鈴鹿8耐の第1回大会が開催されたのは1978年のことです。73年のオイルショック後、国内のレース人口は大幅に減りましたが、オイルショックから立ち直り始めた70年代後半以降、鈴鹿サーキットのスタッフやレース関係者から、新たな国際クラスの耐久レースの開催を期待する声が聞かれるようになったといいます。そして78年に「インターナショナル鈴鹿8時間耐久オートバイレース」の名称でスタートしたのが鈴鹿8耐です。80年には世界耐久選手権シリーズの一つとして加わり、国内最大規模の二輪レースになっていきました。
多くの人が観戦した2022年の8耐
国内最大規模の二輪レースとなった8耐
鈴鹿8耐は競技時間の8時間という限られた時間内にどれだけ長い距離を走行できるかを出場チーム同士が競うレースです。1チーム2人または3人のライダーで構成し、1台のバイクを乗り継いで競います。長丁場のレースだけに、ライダーのテクニック、マシンの調子、戦術、チームワークといった全ての要素が勝敗を分けるポイントになります。
決勝は最終日の午前11時30分から午後7時30分までの8時間と決まっています。競技時間は周辺地域への騒音の影響や運営への負担などを考慮して設定されています。日没後に設定されたゴールでは花火も打ち上げ、長時間を走り抜いたライダーを観客とともに祝福する演出が有名です。優勝したチームのウイニングランは、観客とともにライダーが勝利に酔いしれる瞬間です。
ゴール後には優勝者のウイニングランも行われる
花火が会場を盛り上げる
大会を主催するホンダモビリティランドによると、来場者は40歳以上が大半を占めているそうです。80年代の全盛期を知っている年代層が今も8耐人気をけん引していると言えるでしょう。若年層のさらなる来場を促す取り組みとして、「8フェス」と呼ばれるライブステージも開催しています。コロナ禍が明けた今年は、19年以来4年ぶりの開催を予定しています。若者に人気の高い有名アーティストを招き、レースを一層盛り上げます。
今年のレースには、本田技研工業、カワサキモータースの販売会社がサテライトチームで参戦するほか、ヤマハ発動機はオーストリアを拠点とするチームが、スズキもプライベートチームを支援する形で参加します。真夏の空の下、今年は各チームの熱戦を応援しに鈴鹿を訪れてみてはいかがでしょうか。