「N-BOX」に栄冠!オートカラーアウォード2023

日本流行色協会(JAFCA)は12月13日、優れたモビリティのカラーを表彰する「オートカラーアウォード2023」のグランプリに、本田技研工業の「N-BOX」を選んだと発表しました。受賞カラーは外装色「オータムイエロー・パール」、内装色「グレージュ×グレー」です。N-BOXの主要ユーザーである「ママ世代」に実際に聞き取りし、そこで得た印象を色で表現しました。ユーザーとのコミュニケーションを色に落とし込んだことなどが高く評価されました。

オートカラーアウォードは、モビリティのカラーデザインの企画力や、形との調和を含む、内外装すべてのカラーデザインの美しさを評価する顕彰制度で、1998年から開催しています。審査委員は「今年最も魅力的なカラーデザイン」をテーマに、①市場に影響を与えたか②モビリティのカラーデザインとして企画・発想が優れているか③企画・発想が他業種の手本となりうるか④従来にないカラーに挑戦しているか―などをポイントに審査しました。

ホンダがグランプリを受賞したのは、18年の「N-VAN」以来、4度目です。今回のN-BOXでは、カラーデザインを担当した松村美月さんらが、N-BOXの主要ユーザーであるママ世代に生活スタイルなどを聞き込んで実現しました。ユーザーとコミュニケーションを取る中で、松村さんは「ママ世代の会話のイメージは、子どもの習い事や学校のことなどだと思っていた。実際は、ママ自身が『こんなことをしてみたい』などの夢を話していて、ポジティブな印象を持った」と言います。そんなママたちの夢を後押しする色として、黄色を選択しました。黄色は「華やかでスポーティーなイメージを持たれがち」(松村さん)というハードルもありました。そこで、日常にうまく溶け込むような、温かみのある黄色を実現。「華やかさを残しつつ、ポジティブなイメージを持てる」(同)カラーとしました。

グランプリを受賞したホンダ「N-BOX」

日本流行色協会カラークリエイティブディレクターで審査委員の大澤かほるさんは、「顧客とのコミュニケーションがCMF(色、素材、加工)に生かされているかどうかが、今回の(審査の)ポイントになっていた。N-BOXは、内装などの機能や家族で使う楽しさをCMFで表現していた」と評価しました。松村さんは「N-BOX はたくさんの方に使っていただいている。使いやすさ、心地よさを追求し、デザインへの思いがお客さまに届いた結果だと思う」とコメントしました。

特別賞には、ヤマハ発動機「YZF-R7」(ヤマハファクトリーレーシングブルー)が選ばれました。大澤審査委員は「YZF-R7には色相が異なる青を使っていて、一見、調和しにくいが、(バイクの)動きが加わることで、2色の青がグラデーションになり、スピード感や流れなどバイクの機能をうまく表していた」と話しました。同社の土屋さおりさんは、「お客さまから『(このバイクで)人生が変わった』という言葉をもらった。この仕事は顧客の人生をどう彩るかなのだと実感した思い出だ」と語りました。

特別賞に選ばれたヤマハ「YZF-R7」

今年は、グランプリ、特別賞を受賞した2製品のほか、SUBARU「クロストレック」、トヨタ自動車「ランドクルーザー250」、日産自動車「セレナ」(2色)、マツダ「マツダ2/CX-3」、三菱自動車工業「デリカミニ」、カワサキモータースの二輪車「ニンジャ7ハイブリッド」、電動アシスト自転車「ノスリス/ノスリスe」、ホンダの二輪車「ダックス125」、ヤンマーホールディングスの農業用トラクター「TT5114R」の合計12製品がエントリーしました。グランプリ発表前日の12日に行われた各社のプレゼンテーションでは、JAFCAの後藤勇樹理事長が、「エントリー企業同士は競合だが、この場では(プレゼンを聞いて)互いに質問し合ったり、共感し合ったりしている。その皆さんの姿に感動した」と話しました。

スバル「クロストレック」

トヨタ「ランドクルーザー250」

日産「セレナ」

マツダ「マツダ2」

三菱自動車「デリカミニ」

ホンダ「ダックス125」

カワサキ「ニンジャ7ハイブリッド」

車の色は、その時代を表すとともに、乗る人の個性も表現するものです。果たして来年は、どんな車のどんな色がグランプリに輝くでしょうか。

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