岸田首相、ジャパンモビリティショーを訪問

10月26日、岸田文雄首相がジャパンモビリティショーを訪れ、主催者展示「トーキョーフューチャーツアー」や「スタートアップフューチャーファクトリー」を視察されました。視察の後、首相は経団連モビリティ委員会の十倉雅和委員長、豊田章男委員長、有馬浩二委員長らと会談。自動車産業の枠組みをこえたモビリティ産業が未来の日本経済の牽引役となることへの期待を表明されました。

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■岸田文雄 内閣総理大臣

新しい名前にふさわしく、自動車産業を超えたモビリティ産業の将来像、また、スタートアップのバイタリティや未来を、国内外に示すすばらしい内容を感じさせていただきました。心から御成功をお祈り申し上げます。

そして、自動車産業は、基幹産業として我が国経済、そして、雇用の大黒柱であるとともに、まちづくり、サービス、エネルギー、ITなど様々な産業とつながり、社会課題を解決し、経済成長を遂げていくエンジンとなっていると感じます。本日は、こうしたモビリティ産業の実現に向けた取組が、一気に加速していくエネルギーを感じさせていただきました。

懇談会においては、グローバル競争の最前線で戦う声として、他国に負けない投資環境の整備、また、サプライチェーンの鍵となる中堅・中小企業の投資の後押し、またGX(グリーン・トランスフォーメーション)投資に伴う企業間連携の独禁法に関する課題への対応など、具体的な要望を頂きました。また物流2024年問題の克服、半導体・蓄電池等の重要物資の確保など、産業界として集中的に取り組むといった決意の表明もいただきました。いずれも我が国の最重要課題です。官民協力の下、全力で取り組んでいきたいと考えています。

我が国は、これまで30年間続いたデフレの悪循環から完全脱却できるかどうか、新たに熱量の高い経済ステージに移れるかどうか、正に、正念場にあると感じています。この2年間で政府・経済界が力を合わせ、これまでなかったような前向きな動きが出てきました。自動車産業は、その先導役として、大局観をもって、大変大きな貢献をしていただいています。関連産業のこれまでの賃上げや取引適正化、そして国内投資への積極的な取組を、政府として高く評価させていただいております。

この日本経済の大きな流れを後戻りさせず、来年につなげていく。新しい資本主義を掲げている岸田政権として最優先の課題として、全力を尽くしてまいりたいと思っております。

『未来は信頼と共感でつくるもの』というメッセージがありました。日本経済の本質だと思います。デフレ完全脱却に向けて、官民力を合わせ、共に力を尽くしていきたいと存じます。

以上、モビリティ懇談会での実りある議論に心から感謝申し上げて、ご挨拶とさせていただきます。本日は、誠にありがとうございました。

■モビリティ委員会 十倉雅和 委員長(経団連会長 ・住友化学会長)

今までの自動車産業を越えて、モビリティ産業へと枠を広げました。

社会課題の解決にモビリティがいかに寄与するか。災害のときや足が不自由な方、孤島の方などにオールインクルーシブなサービスを届けることもできます。
そうしたモビリティの広がりを総理も実感され、期待を述べられて「是非日本の産業を引っ張っていく先頭に立ってほしい」というお言葉がありました。

■モビリティ委員会 豊田章男 委員長(自工会会長・トヨタ自動車会長)

「モビリティによって未来を作っていこうよ」というスタートになったと思います。

十倉会長のリーダーシップにより経団連に「モビリティ委員会」がございます。その中で「一社一社では未来はつくれない」と皆が協力して今困っていること悩みごと(に対して)

「今できることを今やれば何か道がひらけていく」

という機運が今高まってきていると思います。

そんなときに今日、総理とのこうした場を設けまして、今度は政治・国と経団連を中心にした経済界が

「それぞれ個々ではできないよね」
「では一緒に協力するのはどういうことか」

ということを何となく未来づくりに発展いただいたのが、ジャパンモビリティショーのこの場所でミーティングをやらせていただいたからだろうと主催者としては思っております。

こうしてモノを実際に見る参加社(数)が、モーターショーのときより更に大きくなっている、そこにはベンチャーも加わっている、そうしたことで未来づくりは「信頼と共感」だなというお言葉がそれぞれから出てきたと思っています。

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一般社団法人 日本経済団体連合会

一般社団法人日本自動車部品工業会(レポート)