- 2025/06/18
- JAMAGAZINE, その他, 社員食堂, 社食

世界の社食から ③日産自動車
グローバルに活動する日本の自動車メーカー。国内外のオフィス・工場でもさまざまな国の人々が行き来し、従事し、そしてランチを食べます。そうした国際色豊かな集いの場である「社食」(社員食堂)を訪問する企画、第3弾はメキシコシティにあるメキシコ日産自動車の本社社食です。
―メキシコ日産本社内にある社員食堂についてお聞かせください。
「この施設は、メキシコ日産の事務センターとして機能し、従業員が毎日出勤、集い、各種業務を行うメキシコ国内の重要拠点です。食堂は食事だけでなく、フルサービス型のカフェテリアも用意されていて、社員から人気を集めています」
―メキシコで勤務する日産従業員の数と、従業員食堂の1日あたりの平均利用人数は。
「本社オフィスには約1,020名の従業員が勤務しており、そのうち約60%が毎日食堂を利用しています。食堂は機能的なデザインとなっていて、従業員の日常業務を快適にサポートしています」

伝統的なメキシコ料理のタコス・アル・パストール
―食堂の魅力向上のため、環境やメニューは定期的に改善していますか。もし施設を大幅に改装したことがあれば、その時期と理由を教えてください。また、運営面の改善点としては何か実施しましたか。
「食堂は5年前にオープンしたモダンな施設の一部です。現代的なデザインを採用し、現在でも新しさを感じさせてくれます。これまで大規模な改装は行っていませんが、利用者の利便性と運営効率を向上させるため、継続的に小規模な改善は実施しています」
―食堂にはどんな特長がありますか。例えば、終日営業やテラス飲食など、運営面も含めて聞かせてください。
「食堂は就業時間帯にあわせて営業しており、朝は朝食、午後は昼食を提供しています。多様性と利便性の観点から、ビュッフェスタイルのサービスカウンターを2カ所設置しているほか、利用者の前で料理をライブで調理してくれる『ショーキッチン』コーナーも好評です。また、サラダバーやスナックバーなどのテーマ別コーナーも設けています。屋外で飲食したい人は見晴らしがいいテラスも利用可能です。」
―最も人気のメニューは。
「メニューは毎日変更され、多種多様なメニューを提供しています。特にこれが人気というものはありませんが、従業員からは伝統的なメキシコ料理から様々な国の料理まで幅広いメニューを提供している点が好評を得ています。メニューの多様性が、従業員がいつもこの食堂を利用する大きな理由にもなっています」

定番のスプリングロール
―ヘルシーな食事は従業員の活力につながります。従業員の健康と社員食堂の利用を促進するために、どのような取り組みを行っていますか。
「各メニューは栄養士がチェックし、ヘルシーでバランスの取れた料理、ベジタリアン向けの料理も提供しています。これらは当社の健康とライフスタイルを支える一つで、従業員の栄養意識を向上させ、健康的な食習慣を促進させることにもつながっています」
―自動車メーカーの拠点では、多様な人財が働いています。多様な国籍の従業員に対応するため、社員食堂もこうした食文化に対応する必要があるかと思います。
「定期的に世界各国の料理をメニューに取り入れ、料理に多様性を持たせています。さらに、毎月1回、様々な文化を代表する料理をテーマとしたイベントも開催しています。これらの取り組みによっても、社内すべての従業員が個性や能力を発揮できる 「インクルージョン」を促進するとともに、従業員が世界の食文化を学ぶ機会にもなっています」
―社員食堂は、従業員と経営陣との「交流の場」としても活用されていますか。
「はい。食堂には社内の様々な部門、役員・幹部など立場の異なる人たちが、食事の時間を利用して気軽に交流するミーティングスペースとしても機能するメリットがありますね。食堂そのものの環境は、オープンなコミュニケーションの実現や部門横断的なコラボレーションを推進し、組織の一体感を醸成することに大きく役立っています」
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