- 2026/10/28
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Japan Mobility Show Bizweek 2026に11.2万人が来場、出会いと共創推進
自工会は10月13~16日、「Japan Mobility Show Bizweek 2026」を幕張メッセ(千葉市美浜区)で開催しました。2024年に続き「CEATEC 2026」(主催・電子情報技術産業協会)と併催した4日間の来場者総数は約11万2000人と盛況のうちに閉幕。「あなたが動けば、世界が動く。」をスローガンに、スタートアップ、大学・研究機関、事業会社、コンソーシアムなど多様な出展者と来場者の間で、産業の垣根を越えた出会いと、共創に向けた対話が生まれました。
自工会会長の佐藤恒治(トヨタ自動車副会長兼CIO)は開幕に当たり「自動車産業の役割は多様性の中から生まれるイノベーションを次世代のモビリティやモノづくりの現場を通じて、社会に実装していくことです。今回は、218の企業、大学、研究機関などに参画いただき、もう一歩踏み込んで実際のプロジェクトにつなげ、社会実装の数を増やしていきたいと思います」などと強調しました。

あいさつする自工会会長の佐藤恒治
会場では、自工会が掲げる「新7つの課題」を起点とした取り組みと、それらが社会実装された先にある「未来像」を紹介する合同展示を実施。この展示には会員14社が参加し、「マルチパスウェイ」「水素普及」「共同物流」「自動運転」「走行中無線給電」「サーキュラーエコノミー」の6つのエリアで構成されました。開幕直後から多くの来場者が訪れ、出展者との活発な意見交換の様子も目立ち、合同展示来場者は約2万7000人でした。
ここからは、自動車メーカー各社と一部スタートアップのブース、合同展示エリアの詳細について紹介します。
グループブースの出展コンセプトは「地球の『運ぶ』を、未来へ運ぶ。」です。カーボンニュートラル(温室効果ガス排出実質ゼロ)、自動運転、コネクテッドの3領域をテーマとし、それぞれの領域で「運ぶ」を取り巻く社会課題に向き合うソリューションを提案しました。

いすゞグループブース
合同展示エリアでは、いすゞの「エルガEV 自動運転バス」を実車展示。人工知能(AI)とデータを駆使した開発手法や運行オペレーションの実証状況などを提示していました。

自動運転バス
■スズキ
ブースでは、屋外や悪路も走行可能なロボットの足回りとして活用できる多目的電動台車「MITRA」を展示。インドで取り組む牛糞由来のバイオメタンガス事業なども紹介し、社会課題解決につながる製品やサービスを訴求しました。

スズキブース
合同展示エリア入口には、バイオメタンガス燃料で走るインド市場向けSUV「ビクトリス」が置かれ、来場者から注目を集めていました。牛糞由来のバイオメタンガスは、カーボンニュートラルの実現に貢献する燃料といえます。

インド市場向けSUV「ビクトリス」
■スバル
ブースでは、運転者の異常を検知して危険を回避するだけでなく、生体情報を活用することで異常の兆候を捉え、事故の未然防止につなげる「ドライバーモニタリングシステム」などを映像と展示物で提案しました。

スバルブース
合同展示エリアでは、ステーションワゴン「レヴォーグ」をベースとした「インフラ協調型自動運転」の試験車両を出展。道路インフラや周辺車両から得られる情報を活用し、車両単独では把握できない情報を補完することで、誰もが手に入れやすい価格で安心・安全な自動運転の実現を目指しています。

インフラ協調型自動運転テスト車両
ブースでは、「エネルギーをつなげる」「ひとをつなげる」の2つのテーマのもと、カーボンニュートラルの実現や地域課題の解決に向けた取り組みを紹介するとともに、社会実装に向けた新たな共創パートナーとの連携を目指しています。

ダイハツブース
合同展示エリアでは、「アンモニア・水素混焼エンジン」を初公開しました。専用のタンクに充填したアンモニアの一部をエンジン上部に取り付けたプラズマリアクターや触媒を用いて水素を取り出し、燃えにくいアンモニアと混焼することで、航続距離の確保と安定した燃焼の両立を図る仕組みです。カーボンニュートラル燃料の選択肢を広げる取り組みとして開発を進めています。

アンモニア・水素混焼エンジン
ブースには、新型のバスケットボール向け人型ロボット「CUE7」を展示。AI技術を活用し、シュートやドリブルの動作を学習して実行できます。2足の先端が車輪になったタイプで全長は約2メートル、アスリート風にデザインも施されています。

トヨタの人型ロボット
電気自動車(EV/BEV)「e-Palette」は合同展示エリアに置きました。シャトルバスとしても使えるEVで、2027年度にも特定の条件下で完全自動運転が可能な「レベル4」の技術を搭載する計画です。

トヨタのe-Palette
ブースでは、電動化技術やAIによる運転支援・自動運転技術などを紹介しつつ、主力ミニバンの新型「エルグランド」、同車に搭載する最新シリーズハイブリッドシステム「第3世代eパワー」のカットモデルも展示しました。

日産の新型「エルグランド」
合同展示エリアでは、AIドライブ技術を搭載した「次世代Pro PILOT」の試作車を出展。AI新興企業の英ウェイブとの協業で、AIが認知や判断、制御を担う「エンド・ツー・エンド」での運転支援システムを2027年度に実用化する計画を掲げており、将来的には自動運転タクシーの実現も目指しています。

次世代Pro PILOT試作車
合同展示エリアで、日野が国内初の大型燃料電池トラック(FCトラック)「プロフィアZ FCV」を出展、三菱ふそうトラック・バスが水素エンジン搭載大型トラック「H2IC」(コンセプトモデル)を披露し、グループで脱炭素化と水素社会の普及に向けた取り組みをアピールしました。

日野のプロフィアZ FCV
両社は持ち株会社ARCHIONの下、2026年4月に経営統合しました。それぞれのブースでは、2社の走行履歴などを収集して広く活用できるビッグデータサービス「ロジータ」、共同配送時の積み付けを自動化できる物流最適化システム「ネロス」などをパネルや映像で伝えました。

三菱ふそうのH2IC
ブースには、仮想現実(VR)技術を活用した「Honda DIVE」を出展。ドライブ中の車両の様子をVRゴーグルで体感できます。アイドルグループと連携し、ファン向けに試験的に提供。事業化の際は、まずエンターテインメント向けから始め、将来的には一般ユーザー向けも視野に入れているそうです。

ホンダブース
合同展示エリアでは、走行中無線給電をはじめとする充電インフラ技術を紹介。道路側に埋設された給電ユニットから車両側の受電ユニットに非接触で電力を送るシステムで、EVが走行中にワイヤレスで充電できる技術です。航続距離や利便性の向上などに寄与することから、来場者の多くが展示に見入り、関心を寄せていました。

走行中ワイヤレス給電
■マツダ
乗れば乗るほど元気になる!!を目指して、共感型AIの研究開発動向や回収した二酸化炭素を活用した取り組みを紹介。英スタートアップの音声解析技術を使うなど、さりげなく人や社会の状態を理解して支援してくれる技術をアピールしました。

マツダブース
合同展示エリアでは、ロータリーエンジンを発電機として使い、モーターで駆動するEVシステム「ROTARY-EV SYSTEM CONCEPT(2 ROTOR)」を展示していました。ロータリーはコンパクトで軽く、バイオや水素など幅広い燃料に対応できるのも特徴です。

マツダのROTARY-EV SYSTEM
ブースでは、使用済みバッテリーを再利用した可動式蓄電池「バッテリキューブ」を展示。日立製作所と共同で実証を行っており、可動式で設置・移設が容易なことに加え、クラウドによる遠隔監視によりバッテリー状態を把握し、効率的な運用・保守が可能です。

三菱自のバッテリキューブ
合同展示エリアでは、多様なエネルギー選択肢を通じてカーボンニュートラル社会の実現を目指すマルチパスウェイの取り組みのひとつとして、プラグインハイブリッド車のSUV「アウトランダーPHEV」を展示していました。

三菱自のアウトランダーPHEV
電動化と水素エンジンという異なるアプローチを通じて、暮らしや産業を支える持続可能なモビリティの可能性を提案しました。ブースでは、電動スクーター「JOG E」「GEAREV」などを展示。着脱式バッテリーを動力源として走行する原付一種で2026年7月から販売しています。

ヤマハブース
合同展示エリアでは、水素エンジン搭載ゴルフカーのコンセプトモデル「DRIVE H2」を出展。車両には気体用高圧水素タンク2本を運転席下と後部座席背面に搭載しています。

ヤマハの水素エンジン搭載ゴルフカー
◇
■スタートアップ
・STATION Ai(佐橋宏隆社長兼CEO、名古屋市昭和区)
東海地域に集積する自動車関連サプライヤーをはじめとした事業会社と新規事業の融合を目指しており、国内最大級のオープンイノベーション拠点として今回初出展。コンソーシアムブースでは、会員同士のマッチングを中心に12事例をパネル展示し、トヨタ自動車やセイノーホールディングスの事例も紹介しました。会員向け交流イベントや伴走支援プログラムなどを通じ、年間に3000件以上のビジネスマッチングの機会を提供、300件以上の共創プロジェクトを創出しています。

STATION Aiブース
・ヘミセルロース(茄子川仁社長、川崎市幸区)
植物由来資源と再生資源から用途に合わせた樹脂コンパウンドを設計、製造しています。ブースでは、アイシンとの共創事例を紹介。天然由来のヘミセルロースを樹脂に添加させ、炭素繊維強化プラスチック成形時の樹脂流動性を改善。炭素繊維の未充填領域まで材料を充填できるようになることで、複雑な形状の部品の高性能化に貢献します。

ヘミセルロースブース
◇
Japan Mobility Show Bizweek 2026は、社会・生活者を中心に据えた課題解決、価値創造を加速することを目的に開催。出展者の約6割が初出展となり、AIや宇宙、エネルギーなど、これまでモビリティ産業との接点が少なかった領域からも〝仲間〟の参加が広がりました。自工会は、今回生まれた出会いが共創へと進むよう、引き続き取り組んでいきます。
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