自工会記者会見:カーボンニュートラル、2023年活動方針、モーターショーは「ジャパンモビリティショー」へ。

2022年11月17日、自工会は会長の豊田章男(トヨタ自動車代表取締役社長)、副会長の片山正則(いすゞ自動車代表取締役社長) 、日髙祥博(ヤマハ発動機代表取締役社長)、 永塚誠一(自工会専務理事)出席のもと記者会見を実施しました。内容は、新たに発足した経団連「モビリティ委員会」岸田総理との懇談、2023年に開催予定の次回東京モーターショーの新名称など幅広いトピックをカバーしました。

■記者会見アーカイブ(中継録画)

■会長 豊田 章男(トヨタ自動車 代表取締役社長)

2022年も残すところ、あと1か月になってまいりました。

今年も、最大のテーマは、やはりカーボンニュートラルだったと思います。振り返りますと2年前、政府の2050年カーボンニュートラル宣言を受けて、私たちは

  • 「まずは正しく理解しよう」
  • 「敵は炭素であり、内燃機関ではない」
  • 「CO2は、エネルギーを『つくる』『運ぶ』『使う』の全員で減らすもの」

と、必死に訴えてまいりました。

日本には、軽自動車から二輪・大型まで、また、ハイブリッド車から電気自動車、水素まで、多様な選択肢が揃っております。だからこそ、この強みを活かした、日本らしい山の登り方があると申し上げてまいりました。それを、レースや「社会実装」の現場で行動で示し続けてきたことで少しずつ、私たちに共感してくださる方が増えてまいりました。

 

そんな中で6月、岸田総理を自動車産業の現場にお迎えいたしました。トヨタの元町工場では、電動車フルラインナップ化に向けて、競争力のある混流生産に取り組む現場をご覧いただきました。「多様な選択肢」を追求することは、簡単ではありません。泥臭い努力を続けてきた「強い現場」が、それを可能にしているということを、総理には、リアルにお感じいただけたと思っております。

そして9月、経団連モビリティ委員会が立ち上がりました。カーボンニュートラルも、モビリティ産業への変革も、業界を越えた連携が必要になってまいります。モビリティ委員会では、200社以上が「一緒にやろう」と言ってくださいました。十倉会長のリーダーシップのもと仲間の輪が広がり、さらに官邸や、自民党の自動車議連との対話の場も持てるようになってまいりました。

官邸とのモビリティ懇談会では、私からは「日本の未来のために、自動車産業に働かせてほしい」という想いをお伝えいたしました。

この50年を振り返りますと、70年代のオイルショック、80年代の貿易摩擦や円高、90年代のバブル崩壊など、危機の時こそ、自動車産業は、必死に働き、「危機」を「チャンス」に変えてまいりました。

その中で、世界に先駆けて、低燃費技術や電動車の開発に取り組んでまいりました。その結果、日本の自動車は、過去20年でCO2を23%も削減しております。これは、国際的に見ても極めて高いレベルになります。

1980年と足元の状況を比較しますと、売り上げは20兆円から60兆円、納税額と外貨獲得はともに8兆円から15兆円へ、大幅に上昇しております。そして何よりも、550万人の雇用を守り続けてまいりました。さらに鉄道や航空などを含めたモビリティ関連産業で見れば現在850万人、将来的には、1000万人へと拡大する可能性がございます。

「働かせてほしい」。その想いの根底にあるのは、自動車産業が守り抜いてきた「現場」とそこで働く「人財」への信頼です。そして「技能」と「技術」を身につけた「人財」こそが日本の競争力の源泉であり、未来をつくる原動力になるという信念です。「今の延長線上に未来はない」と切り捨てるのではなく、「過去・現在」の努力を、なんとしても「未来」につなげていかなければならない。それが、今を生きる私たち経営者の責任だと思っております。

岸田総理からは、
「自動車産業は経済・雇用の大黒柱」であり、
「モビリティは、新しい資本主義の中軸」
というありがたいお言葉をいただきました。

この2年間、自動車産業550万人の仲間と一緒に動き続ける中で、仲間づくりの輪が経団連官邸まで広がってまいりました。「ここからが勝負だ」と思っております。

年が明ければ、春の労使協議が始まってまいりますが、自動車産業には「経済・社会の好循環」に貢献するという重要な役割もございます。そして、5月のG7広島サミットは、日本らしいカーボンニュートラルの道筋を、世界のリーダーにご理解いただく貴重な場になってまいります。私たちといたしましては、モビリティ委員会を通じて「社会実装」の場をつくり、「選択肢を広げる」活動を加速してまいります。

秋には、4年ぶりのモーターショーもございます。先ほどの理事会で、
「JAPAN MOBILITY SHOW」
(ジャパンモビリティショー)という正式名称を決定いたしました。

スタートアップも含めた「オールインダストリー」「モビリティの未来」「オールジャパンの力」を示してまいりたいと思います。

来年は多くの仲間と一緒に、そして官民で心ひとつになって「日本らしい山の登り方」「日本の底力」を世界に示す年だと思っております。

自動車産業はペースメーカーとして必死に働いてまいりますので、今後ともご支援いただけますと幸いです。

関連リンク

2022.11.18 JAPAN MOBILITY SHOWメディア説明会(ライブ配信)